芋からこんにゃくを作る その1

芋からこんにゃくを作るシリーズ 第一弾

まだ読んでない人は芋からこんにゃくを作る その0から読んでね
ということで芋からこんにゃくを作るシリーズ第一弾を初めていこうじゃないかと思います。

最後に茹でるまで一切火を加えずに作るパターン

このパターンは私が毎年こんにゃく芋を購入しているサイトでも紹介されていた方法で、私の中では1番スタンダードな方法になります。
まず工程を説明したあとに評価、考察をしましょう。

芋をすりおろす

芋の皮を剥いてハンドミキサーなどで滑らかなペースト状になるまですりおろします。
水分量の計算などがしやすいように全部のパターンで芋はそれぞれ約250グラム使うことにしました。

今回使った芋はソフトボールより一回り大きいくらいのサイズで700グラム弱ありました。

 
1/3ほどにカットしてから皮を剥くんですが、この時泥がこんにゃく芋の断面に付くと洗い流しても少しだけ黒っぽくシミになります。 その後の工程で色的にも衛生的にもまったく問題なくなるのですが、気になる人は保存する芋は泥付き、皮を剥く方は泥を洗い流すといいかもしれないです(そもそも泥だけ落として皮は剥かないって人もいるようです)
 

 
芋を3センチ角くらいの賽の目に切り、規定量の水をボウルに入れてハンドミキサーで滑らかなペーストになるまですりおろします。
水の量は芋の重さの3.3倍なので、今回は825mlの水を入れてかなり念入りにペーストにしてます。 ここで粒子が荒いとアクが抜けずに下を刺すようなドM以外だれも喜ばない毒こんにゃくになってしまうのでここではかなり念入りに時間をかけてペーストにします。
 

 
泡立て器などでざっくりとかき混ぜてからこんにゃく芋が水を吸うまで40分ほど放置します。

のりかき

水を吸ってプリンプリンになったこんにゃく芋を手で練って粘りをだす工程をのりかきと言うんですが、この時点でこんにゃくは既に結構な粘りのあるゲル状の物体になっているため、練るのには結構な力が必要になります。
また、この作業は絶対に素手で行わないでください!生のこんにゃく芋にはシュウ酸カルシウムという成分が含まれていて、この結晶は非常に細かい針のような形をしていて素肌に刺さります。
パイナップルを食べ過ぎると舌が痛くなるのと同じ原理ですが、こんにゃくの場合は比較にならない量なので手にとんでもないダメージを受けます。
手作りこんにゃくの動画なんかを見てるとババアが素手で軽々とこんにゃくを練ったりしてますが、手の皮の厚さが熊みたいになってるか棺桶に片足突っ込んでて皮膚の感覚が鈍いかのどちらかなので、普通の人は数百本のマチ針を素手で握ってるというか、正座して足がしびれた状態の終わりかけのピリピリ感を50倍くらいにしたような痛みが数時間~数日続きます(50~60度程度のお湯や、レモン汁などの酸である程度和らぎますが解決にはなりません)少なくとも筆者はもう二度と同じ目にあいたくないです。
また、この工程にかける時間でこんにゃくの歯ざわりがきまります。長く時間をかければ弾力が出て、短いと歯切れのよいこんにゃくになります。
 

 
上はのりかきを始めた直後のこんにゃくの様子で、まだ粒子が荒いのがわかると思います、これが糸を引くくらいに滑らかになればOKです

凝固剤を入れる

こんにゃくに凝固剤(貝殻焼成カルシウムや水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなど)を入れて固めます。
 
実は凝固剤を入れるとなぜこんにゃくが固まるのかは科学的にははっきりと解明されていません 
でも固まるんだからしょうがないよね! 今回使った凝固剤は貝殻焼成カルシウムといって自然由来のもので、ニオイも少なくこんにゃくの凝固剤としては最も上等なものです えっへん
貝殻焼成カルシウムは芋500グラムにつき4グラムが推奨されているので、今回は半分の2グラムを50mlの水で溶いてこんにゃくに投入しました。
凝固剤を投入してからは時間との戦いなため、写真とってるヒマがありませんでしたので文章だけで説明すると、凝固剤を投入すると凝固剤が触れたところからこんにゃくが固まり始め、かき混ぜてる隙間に凝固剤が入り込みその部分がまた固まっていくため、最初はこんにゃくがバラバラになります。
バラバラになったこんにゃくの固まりをさらに小さく切るように指で混ぜていき、表面に溜まっていた凝固剤が全体にいきわたったら、今度手を猫ひろしの鉄板ギャグ「ニャー」の形にしてこんにゃく全体を円を描くようにかき混ぜます。(この時誤って「しょーりゅーけん」にの形にすると失敗します。)
凝固剤が入ったタイミングからすぐにこんにゃくは固まっていき、ある程度固くなってしまうとまとまらなくなってしまうので、ここはできるだけ素早くかき混ぜ、こんにゃくが均一なのり状になったら混ぜるのをやめてバットやタッパーなどの型に入れます。
まず型にどさっと入れてから空気を抜くように平らに均し(手に水をつけると表面が滑らかになります)20分ほどこんにゃくが完全に固まるまで待ちます。
※ちなみに凝固剤が前述した生のこんにゃく芋に含まれるシュウ酸カルシウムを中和するという俗説がありますが、実際は凝固剤を投入しただけではこんにゃく芋のシュウ酸カルシウムの量は変わらないとあるこんにゃくメーカーが調査結果を発表しており、実際は凝固剤を入れてから大量のお湯で茹でないとシュウ酸カルシウムはこんにゃくから抜けないそうです。(つまり完全に非加熱のこんにゃくは作れない)

ゆでる

固まったこんにゃくを適当な大きさに切り分け、できるだけ多くのお湯で茹でます。
切り分けるサイズは厚すぎると内側が生茹ででアクが抜けない可能性があるので厚さは大きくても3センチくらいが良いかと思います。
 

 
ゆで時間は最低でも40分、できれば1時間くらい茹でるとよいかと、この製法ですとこんにゃくの雑味やシュウ酸カルシウムが抜ける工程はここしか無いので出来るだけ時間を取ったほうが良いです(30分茹でて一度水を捨ててもう30分とかするとパーフェクトです)念のためこんにゃくに竹串を貫通させてから抜いて、竹串の真ん中あたりを唇にあててあたたかく感じればOKです。

そのまま冷ます

茹でたお湯の中でそのまま一晩おいて冷まします。
茹でたてはまだ独特のニオイもあったり、もちもちした弾力が出ないのでゆっくり冷やして安定させます。

完成

ということで完成、断面のアップはこんな感じです。
 

 
証明が白熱灯だったので黄色が強いですが、実際は若干黄色がかってる?くらいで基本はライトグレーです。

完成したこんにゃくの特徴とこの製法のメリット・デメリット

弾力はモチモチとした感触というよりややプリプリとしています。
さしみこんにゃくにしても美味しいですが、醤油で煮た玉こんにゃくみたいな濃い味付けや、おでんや炒め物の料理用として優秀じゃないかと思います。
この製法のメリットはなんといっても茹でる以外で火を使わないし、のりかき以外は基本的に力は必要ないしため工程がシンプルで楽なところ
デメリットは生芋の硬い状態ですりおろすためおろし金ですりおろすのは労力が必要、ハンドミキサーですりおろす場合も結構念入りにすりおろす必要があること、下茹でや途中での火入れをしないのでアク抜き工程が最後の茹でる時だけのためモチモチ食感になりにくい、上等なさしみこんにゃくの上顎にくっつくようなモチモチした食感にはならないです。
こんにゃく作りとしては敷居が低いので最初はこの方法で作るのがいいと思います。
次回は芋を下茹でしてから作る方法でやってみます。
 
まて次回

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