家庭で作る熟成肉FINAL その0

で、結局家庭で熟成肉は作れるのか?

筆者はこのブログを作る前に同じような料理系ブログで「家庭で作るDAB(ドライエイジングビーフ)」という名前で家庭で熟成肉を作るためにいろいろと考察やら検証やらを行った記事を数回に渡って書いていたのですが、WordPressのデータベースを誤って削除してしまい、バックアップなんぞ取っていなかったため数ヶ月間のデータも記事と共にキレイさっぱり消えてしまったという過去を持っておりまして…
今回は少し環境が整ったというのもあり、その経験とその後の検証や経験を元に家庭で作る熟成肉最終盤として実際に家庭で熟成肉が作れるのか検証していく模様と、熟成肉にまつわる私見を数回に分けて記事にしたいと思います

熟成肉は文化になること無く、静かに去った

あれから数年、熟成肉は既に見る影もなくナタデココのように「そんなんあったねー」みたいなものになってしまいました…
外食業界も食肉業界もまったくしらないド素人の筆者が考えるに、熟成肉という言葉が消え去った原因は大きく分けて2つあります。

一、熟成肉はマーケティングの餌食になった

熟成肉という言葉が世の中に出始めたころは、まるで”安い赤身肉を柔らかくジューシーにする魔法”のようにもてはやされましたが、実際のところ熟成肉はフレッシュな肉よりも単価が高く、多くの場合味の差がはっきりわからないレベルのものばかりでした。
もちろん正しい(=フレッシュな肉と明らかに食味が変わっている)熟成肉は存在しましたし、熟成肉ブームが起こった原因はそういった正しい熟成肉が火付け役だったのは間違いありませんが、チェーン系飲食店がこぞって熟成肉のステーキなんかを提供しましたが、美味しかったって話は聞きません… 「正しい」という言葉を使いましたが、当時どの業界も団体も熟成肉の定義を出していなかったため、極端な話1日でも「熟成」と呼ばれる行為を施して入れば熟成肉を名乗っても問題無いわけで、話題に飢えていた広告屋にとって熟成肉というワードは商品に付加価値をつけるのには都合がよく、格好の材料だったのです。


つまり、熟成肉はマーケティングの餌食になったわけです。

二、情報がライフハック扱いだったのとドライエイジングという言葉の先入観

前項の冒頭でも書いたとおり、熟成肉は当初”安い赤身肉を美味しくする技術”のような形で広まりました。
僕は当時”ステーキには適さないホルスタインを熟成させ美味しくする”といった内容のTVドキュメンタリーかなんかを見ましたが、それ自体は本当の話です(実際に取り寄せて食べてみたことがありますが美味かったです)…が、日本人の美味しい牛肉のイメージは霜降り和牛であり、多くの人達はガチガチの赤身が霜降り肉のようになる得ワザ!みたいなイメージをしたんじゃないでしょうか? そして実際はそういうものではなかった…(このあたりはまた別の回に詳しく書きます)
また、ニュースサイトやyoutuber、ブロガーなどがこぞって自分で熟成肉を作るというテーマで肉を熟成させた旨の動画や記事を投稿しましたが、その多くは”ドライ”エイジングビーフという名前から牛肉を乾かすことが熟成であるかのような勘違いをしたものや、”熟成”という言葉に引っ張られて”ナンプラーや納豆などの発酵食品を塗ることで発酵を促す”といった”肉”の発酵と熟成を勘違いしたもので、衛生面も心配になるようなものでした。
当然効果も疑問なものなものが多く、仮に実際に試してもがっかりした人も多かったんじゃないでしょうか? 僕はこの手の情報ソースを自分で裏を取ること無く無責任な情報を拡散するクソどもが心底嫌いです。 つまり、熟成肉について真剣に検証した人はブームの勢いに比べて驚くほど少なかったからなんじゃないかと思います。

ロケット某ニュースがガーゼで適当に巻いた肉を数日宙にぶら下げた肉をウマイ!とか書いてた記事を見て黒魔術かよと思ったのは未だに覚えてます。

ロードマップ

今回の企画は、僕が経験から得た知識や、確度が高いと思われる他サイトの情報などを踏まえてまず肉の熟成とはなんぞや?という話と多くの人が勘違いしてるであろう部分を解説しつつ、それらを踏まえた上で自宅で熟成肉を作るとしたらどうする?という結論を出し、実際に自宅で熟成肉を作る経過を説明していくつもりです。

  1. 熟成肉の定義
  2. “家庭で作る”熟成肉の定義
  3. 肉の選定と環境を作る
  4. 経過観察(数回)
  5. 結果(実食)

何か問題が発生しない限り、上記の手順で長期に渡って不定期に進めて行きます。(合間に熟成という言葉の罠についてなど、ちょいちょい小話を交えていきたいと思います) 待て次回

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